スタイルの履歴書。長濱治 #3

Text:Kenichi Aono

Edit:Yusuke Suzuki

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ファッションでも音楽でもスポーツでも、どんなジャンルもその人にしか出せないスタイルがある。“Style is Everything”。そう、だれかが言った、スタイルがすべて。『スタイルの履歴書』は、文字通りスタイルのある大人へのインタビュー連載。毎週月・水・金曜更新で、第8回目は写真家の長濱治さん。世の中の常識からはみ出しながら懸命に生きるひとたちを中心に被写体とし、半世紀以上ファインダーを覗き続ける価値観に迫ります。

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03. モダンジャズと映画に浸っていた美大生時代。

 子どものときにFENから流れてきたデューク・エリントンやカウント・ベイシーだとかのスウィング・ジャズ、ビッグバンド・ジャズを聴いて以来、ジャズが好きなんです。ついでに音楽のことでいうと中学2年で映画『暴力教室』(1955)を観て、主題歌のロックンロール「Rock Around The Clock」をいいなと思いました。そのあとエルヴィス・プレスリーも登場するんだけど、そっちには行かず、ジャズを聴いてましたね。当時はジャズのトレンドが目まぐるしく移り変わって面白かった。コールマン・ホーキンス、レスター・ヤング、チャーリー・パーカー、ズート・シムズ、スタン・ゲッツ、デクスター・ゴードン……思えば当時から「笛」(サックス)が好きだったんだなぼくは。

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