ファッションでも音楽でもスポーツでも、どんなジャンルもその人にしか出せないスタイルがある。“Style is Everything”。そう、だれかが言った、スタイルがすべて。『スタイルの履歴書』は、文字通りスタイルのある大人へのインタビュー連載。毎週月・水・金曜更新で、第7回目は高木完さんが登場。ロックからパンク、そしてHIP HOPと、音楽+αと共に生き続ける半生を紐解きます。
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02. 『007/ドクター・ノオ』にしびれて。
テレビの『ウルトラマン』シリーズや『仮面ライダー』、『ルパン三世』なんかを好きで観ていた小学生時代に、『007』シリーズの1作目『007は殺しの番号』(1962)が邦題を『007/ドクター・ノオ』と変えて再上映するのを知り、なぜかピンと来て「これ、観たほうがいいのかも」と母親に連れていってもらいました。映画が始まった瞬間から、自分が好きなテレビ番組の元ネタが全部あるぞ、とそのかっこよさにしびれましたね。それでハマってあとの作品も名画座をまわって順番に観ていきました。『007/ドクター・ノオ』は早川から翻訳が出ていたイアン・フレミングの原作も映画のあとに読んで、「作者が描きたかったセックスとスノビズムとサディズムにおいては……」なんて書いた読書感想文を提出したら親が学校に呼び出し(笑)。こっちは内容なんかあんまりわからないし、カタカナかっこいいくらいのノリで上っ面をなぞって書いただけだったのだけど、清泉ってカトリックの学校なのでね。