Good Watch, Good Style - 時計と服のいいカンケイ。Vol.05 PANERAI Radiomir Quaranta
2025年がはじまった。おせちの食べ過ぎ、おそとの飲み過ぎで重くなった体を仕事モードにするのに一苦労、なんて方も多いはず。
その原因はSNS上で “奇跡の9連休” と呼ばれた正月休みにあるのだが、帰省や旅行をはじめ、初詣、買いぞめ、駅伝観戦など、いろいろするにはたっぷり時間があった。
なかには寄席に行ったひともいるかもしれない。元日から10日間は初席という顔見せ興行で、落語を中心に講談、大神楽、紙切り、奇術、漫才など、定席よりたくさんの芸人が見れるから得した気分になる。
落語といえば、その昔 “昭和の名人” と謳われた噺家たちがいた。八代目・桂文楽、五代目・古今亭志ん生、六代目・三遊亭圓生など、彼らは1950年代にはじまる落語ブームの火付け役を担った。
そんな時代の少し前、35年にイタリアではある腕時計がつくられた。それは〈パネライ(PANERAI)〉の代表作「ラジオミール」のプロトタイプで、イタリア海軍が潜水用時計としてリクエストした。この時、ムーブメントに選ばれたのが「ロレックス・ジュネーブ」社製のものだったというから興味深い。
「ラジオミール」の特徴は「サンドイッチ ダイヤル」といわれる文字盤にある。これは夜行塗料を塗ったプレートに、型抜きしたインデックスのプレートを重ねたダイアルで、当時はその間に夜行塗料を保護するプレートも挟んでいたという。海中での視認性をよりよくするため、〈パネライ〉がダイバーのために編み出したつくりだ。
これを受け継ぐ写真の「ラジオミール クアランタ」は2023年生まれの一本。軍モノ由来のダイバーズウォッチをいまの時代に合わせてブラッシュアップしたモデルである。
〈ストーンアイランド ゴースト〉ベスト ¥135,300、ニットブルゾン ¥124,300(ストーンアイランドジャパン)
〈パラブーツ〉靴「CHIMEY」 ¥96,800(パラブーツ青山店)
もともと「ラジオミール」はケースが47mmと大きいが、こちらは40mmにリデザインされている。アリゲーターストラップを合わせたスマートな顔つきで、カジュアルな格好にもすっとなじむところが嬉しい。ちなみに、この時計の名前にある “クアランタ” はイタリア語で40を指す。
搭載するのは、自動巻きのキャリバーP.900。72時間のパワーリザーブを誇るから、週末外してそのままにしておいても月曜に巻き上げる必要はない。
考えてみると今年はちょうど昭和100年にあたる。時間を巻き戻すことはできないが、この時計を眺めながら過去に想いを馳せるのもいいだろう。
ケース : ステンレススティール、40 mm
厚さ : 10.15 mm
パワーリザーブ:72時間
防水:50 m
価格 : ¥913,000
電話:0120-18-7110
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