スタイルの履歴書。若槻善雄 #10

Text: Kenichi Aono

Edit: Yusuke Suzuki

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ファッションでも音楽でもスポーツでも、どんなジャンルもその人にしか出せないスタイルがある。“Style is Everything”。そう、だれかが言った、スタイルがすべて。『スタイルの履歴書』は、文字通りスタイルのある大人へのインタビュー連載。毎週月・水・金曜更新で、第14回目は演出家として世界のフィールドで活躍し続ける、若槻善雄さんの裏方としての美学を教えてもらいます。

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10. パリコレなどで経験を積んでいった時代。

 1986年はぼくにとってはじめてのパリコレ。〈ISSEY MIYAKE〉と〈JUNKO SHIMADA〉、2ブランドのショーをうちでやるということで連れていってもらいました。ショーで見せる体数はいまだとせいぜい4、50体だけど当時の〈ISSEY MIYAKE〉のショーは240体ぐらい。オープニングとエンディングのリハーサルはあるんだけど、そのあいだの200体ほどはリハーサルなし。ぼくは舞台袖でモデルのキュー出しをする役目だったのだけど「リハなしって大丈夫かな…」とハラハラしていましたね。以後、何度もパリコレは関わっていますが、文化に対する理解の深さ、シリアスさがありますよね。

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