TECH FREAK - ギークな未来百貨。
Vol.7 Samsung Galaxy Ring
ここ最近、新しいウェアラブルデバイスが多く生まれている。ただ、当たり前のように身に着けられるようになったスマートウォッチと比較すると、他のデバイスはまだまだ印象が薄い。
たとえば、スマートリング。日常で身に着けているひとをほとんど見ない。なにをできるか分かってないないひとが多いんだと思う。そうなってくると、逆に試してみたくなってくる。
いくつか候補を考えたなかで気になったのが、今回紹介する「Samsung Galaxy Ring」。日本展開前からかなり注目を集めていた逸品だ。
みなさんがご存知の通り、〈サムスン(Samsung)〉は半導体や家電など、幅広い製品を生み出している会社。ひとつにフォーカスしてつくり続けるというよりも、製品で得た知見を時代とともに他の製品へと横展開していきながら、一つひとつの精度も上げて縦にも育てる、成長性が強みとなっている。
日本でよく知られているのは、スマートフォンの「ギャラクシー(Galaxy)」シリーズ。この名を知らないひと、もういないですよね?
「Samsung Galaxy Ring」は、その名の通り「ギャラクシー」シリーズのひとつ。現在のスマートリングは大きく分けると2つの種類に分けられ、ひとつが決済系で、もうひとつがヘルストラッキング系。今回のリングは後者に当たる。
よくよく考えると、どちらもスマートウォッチでできることだけれども、これが使ってみるとなかなか調子がいい。とにかくストレスがないのだ。
というのも、スマートウォッチで体調管理をしていたときに感じた不満がほぼないのだ。
スマートウォッチはどうしても邪魔になる。特に寝るときは邪魔で仕方ない。腕枕なんかをした日には、相手からひんしゅくを買う。あと、充電の管理も面倒だ。みんな便利なんだけど、いまの時代、とにかく頻繁に充電しなきゃいけないものが多すぎる。
そんな不満を「Samsung Galaxy Ring」は解消してくれた。充電は本体だけで最大7日間持つし、軽い。10ATMの防水性能、IP68の防塵・防水性能を持つリングは軽量なチタン製で、少し幅広のデザインながら重量は約2gほど。なんと、5円玉よりも軽い!
幅が7mmで、厚みは2.6mmと、着けている感はあるけれど全然気にならなず、ファッションリングぐらいの感覚。実際に有名な3連リングと比べるてほぼ同じ幅だった。外すのはバスタイムぐらいで、食器洗いも着けたままで問題ない。
では、このリングで何が知れるのかというと、光学生体信号センサー、加速度センサー、皮膚温度センサーという3つのセンサーが入っていて、日常的な行動はだいたい知れる。歩数や高低差なんかはもちろん、睡眠や心拍数、ストレスレベルもチェックできる。
管理は「Samsung Health」というアプリを使用していたのだけれど、どのヘルストラッキングでも低評価が出て一番気になっていた睡眠結果は、予想通りほどほど。スリープアニマルという8種類の動物で睡眠傾向を教えてもらった結果、ハリネズミだった。割と下の方みたいで、ショックは大きい。
その分だけ、健康に気をつけようって思えるのも面白いところ。トラッキングしても改善しようと動く気になれないものもあるので、そこらへんのサポートが嬉しい。収集されたデータは「Galaxy AI」で分析してくれて、使用者向けのアドバイスをくれるというのも、さすがって感じ。
そうそう、この「Samsung Galaxy Ring」には3つほど注意点がある。
まず購入時、普段のリングとサイズが異なるので、必ずサイジングキットで試すこと。これは絶対にサボらないように。サイズが違うとデータの精度が下がるので、着ける意味があまりなくなってしまう。
次が運動をよくするひとの場合。データをリング単体で見れないので、マラソン中などの運動時は専用のスマートウォッチのが便利と感じた。
最後がスマートフォンの対応OS。Androidのみの対応で、「ギャラクシー」シリーズだとよりいい。それはもう、イビキをバンバン録音してくれる高性能っぷりだ。
この3つを押さえていれば、とてもおすすめできる。ほかのスマートリングはリング購入後に追加でサブスクに入ったりしなきゃいけないけれどそれもないし、とにかくストレスフリー。決済もできるようになったら最高だけど、いまはこれだけでも満足度は高い。機械式時計にスマートリング、なんていうアンバランスな組み合わせもあり。この自由度の高さ、なんだか愉快に思えません?