Text:Kenichi Aono
Edit:Yusuke Suzuki
ファッションでも音楽でもスポーツでも、どんなジャンルもその人にしか出せないスタイルがある。“Style is Everything”。そう、だれかが言った、スタイルがすべて。『スタイルの履歴書』は、文字通りスタイルのある大人へのインタビュー連載。毎週月・水・金曜更新で、記念すべき第10回目は音楽家として幅広い活動をしながら、クルマや時計、それにファッションなどを愛する人としても知られる松任谷正隆さんが登場。6月の計13回に及ぶ言葉と写真などから、松任谷正隆さんのスタイルを教えてもらいましょう。
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06. バンドをやれればなんでもよかった高校時代。
中学で初めて組んだバンドではカレッジ・フォークを演っていました。まぁバンドのまねごとみたいなところで、ちゃんとバンドという意識で取り組むのは高校に入ってから。
ぼくは小さいころから絶対音感があって、その特殊技能からコードとかその響きをどうやって出すかがすぐ理解できたんです。それはどのバンドでも役に立ったし面白かったですね。前にも話したように、クラシックとポップスはぼくにとっては別物で、かたや「音学」かたや「音楽」というくらいに違うと思っていましたが、このころになるとそれぞれの楽しさを見つけてやっていました。