Text:Kenichi Aono
Edit:Yusuke Suzuki
ファッションでも音楽でもスポーツでも、どんなジャンルもその人にしか出せないスタイルがある。“Style is Everything”。そう、だれかが言った、スタイルがすべて。『スタイルの履歴書』は、文字通りスタイルのある大人へのインタビュー連載。毎週月・水・金曜更新で、第8回目は写真家の長濱治さん。世の中の常識からはみ出しながら懸命に生きるひとたちを中心に被写体とし、半世紀以上ファインダーを覗き続ける価値観に迫ります。
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13. いまは次のステップに行ける期待がある。
2005年には〈NEIGHBORHOOD〉との取り組みを始めます。滝沢さん(滝沢伸介。NEIGHBORHOODデザイナー)と話をして、それまでの洋服屋さんの感じからちょっと外れたところと好きなことをやってるのがいいなと思いましたね。ひとの内面を撮れる、直感的にそう感じて引き受けました。
社会のなかで動いて空気を乱して、はみ出しても生きる強い意志を感じられるひと、ものに昔から惹かれます。ぼくが撮影したものを先日『骨 BONE』(2025)という写真集として出した長渕剛もそんな存在。エンタテインメント界のヒール役を請け負った大スターですね、彼は。そういう対象に、ぼくは正面から向き合っていきたいんです。