Unlikelyナカダシンスケの物欲回収手帳。Vol.2 ハンス・J・ウェグナーのバレットチェア

Unlikelyナカダシンスケの物欲回収手帳。Vol.2 ハンス・J・ウェグナーのバレットチェア Unlikelyナカダシンスケの物欲回収手帳。Vol.2 ハンス・J・ウェグナーのバレットチェア

Photo: Takeshi Kimura

Edit: Yosuke Ishii

COLUMN

止まらない好奇心と物欲に身を任せて。古今東西、あらゆるものを見て触れてきたデザイナー・中田慎介が、アンライクリー(あまのじゃく)な視点で回収してきた名品、珍品の数々をご紹介します。第2回はハンス・J・ウェグナーデザインのバレットチェア。

ミッドセンチュリーをきっかけにはじめった家具への興味。

フイナム
フイナム

中田さんは椅子も好きで買い集めていると聞きました。

中田
中田

完全に裏原カルチャーの影響ですね。藤原ヒロシさん、高橋盾さん、NIGOさんや藤井郁弥さんたちが当時、イームズのシェルチェアをはじめとしたミッドセンチュリーの家具を雑誌の企画で紹介をしていたんです。

はじめて見たのは高校生の頃で、椅子なんて必要ないからまったくもって眼中になかったけど、大学生になった頃に雑誌でもインテリア特集やムック本が増えてきて、「ギャラリー1950」や目黒通りの通称”家具屋通り”のお店が注目されるようになり、自分も徐々に興味を持つようになった感じです。

フイナム
フイナム

目黒通りには良いお店がたくさんありました。

中田
中田

そうですね。「マイスター」とか「モダニカ」「アクメ」などのお店にはよく足を運びましたね。なかでも「マイスター」が本当にかっこよくて。いまでもよく覚えているのが、50年代製のジャン・プルーヴェのベンチ。おそらく講義室で使われていたものだと思うのですが、ショップの2階にそれだけをすごいインパクトでレイアウトされていたのが印象的でした。

それから、いろんなお店を見てまわりながら勉強をして知識を深めていった感じです。

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