ファッションでも音楽でもスポーツでも、どんなジャンルもその人にしか出せないスタイルがある。“Style is Everything”。そう、だれかが言った、スタイルがすべて。『スタイルの履歴書』は、文字通りスタイルのある大人へのインタビュー連載。毎週月・水・金曜更新で、第14回目は演出家として世界のフィールドで活躍し続ける、若槻善雄さんの裏方としての美学を教えてもらいます。
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01. 藤寺の本家の末っ子はわんぱくだった。
実家は長野市の浄専寺。兄貴が14代目の住職です。もともとは新潟から流れてきていまの場所にお寺を建立したらしい。ぼくは1962年生まれで、7歳上の兄貴と4歳上の姉貴がいる末っ子ですね。実家のまわりは野山ばかり。うちの裏に線路があって、それを越えるといわゆる里山で子どものころはそこを駆けまわって、天気の悪い日は友達と80畳ほどある寺の本堂で遊んでいました。