ファッションでも音楽でもスポーツでも、どんなジャンルもその人にしか出せないスタイルがある。“Style is Everything”。そう、だれかが言った、スタイルがすべて。『スタイルの履歴書』は、文字通りスタイルのある大人へのインタビュー連載。毎週月・水・金曜更新で、第9回目はスタイリストとしてキャリアをスタートし、現在は1970年代の原宿を伝える活動などを行う中村のんさん。東京で生まれ育ち、若くして街の文化に触れることで生まれた、のんさんならではのスタイルをご覧ください。
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05. 「原宿っぽいよね」と言われていた高校時代。
都立千歳丘高校に入学して、子どものころから買い物などで馴染みのあった下北沢が学校帰りに遊ぶエリアに加わりました。「マサコ」というジャズ喫茶にしょっちゅう行っては来ている大人たちとお話ししたり。
高2で制服が廃止されて私服通学。同級生はニュートラ、あとはコンチ(コンチネンタル=ヨーロッパ志向)、それとヤンキーでしたね。わたしは『服装』という雑誌に影響されていて。『服装』はロンドン風のファッションを推していたので、それを参考に、オーバーオールに完バッヂをたくさんつけてロールアップしてボーダーのハイソックスを見せて、みたいなね。学校では「のんは原宿っぽいよね」と言われていました。都立の子たちは「高校生で原宿に遊びにいくのは青学とかに通ってる子」という認識があったみたいです。あのころの高校生ってヒエラルキーがありましたよね。それで遊ぶ街も違うという。