Text:Kenichi Aono
Edit:Yusuke Suzuki
ファッションでも音楽でもスポーツでも、どんなジャンルもその人にしか出せないスタイルがある。“Style is Everything”。そう、だれかが言った、スタイルがすべて。『スタイルの履歴書』は、文字通りスタイルのある大人へのインタビュー連載。毎週月・水・金曜更新で、第9回目はスタイリストとしてキャリアをスタートし、現在は1970年代の原宿を伝える活動などを行う中村のんさん。東京で生まれ育ち、若くして街の文化に触れることで生まれた、のんさんならではのスタイルをご覧ください。
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04. 外国に来たみたいな気持ちになった原宿の風景。
中学校の入学式のとき、ビット・ローファーにネイビーと赤のラインが入った〈VAN〉のソックスを合わせていったんです。そうしたら7・3分けのアイビーっぽい髪型をした男の子たちがわたしの足元を見て「VANだ」とかいろいろ言っている。それで「この子たちとは友達になろう」と思いましたね(笑)。
少しさかのぼって小学校の卒業式にはグループ・サウンズのユニフォームみたいな雰囲気のワンピースで出席したんです。そのころから「流行のものを着たい」って気持ちが強かったんですね。でも思い返すと髪型は横分けにした前髪をヘアピンでとめる「乙女刈り」だったので変だったなぁって(笑)。