HANG OUT VOL.3 

FASHION is Everything.

Chapter 04

2024.10.31

Photo:Teppei Hori(Yasuto Kamoshita、Yuhei Murata)、Takaki Iwata(Yo Shitara、Higashibukuro、Masafumi Watanabe)

Text:Akiko Maeda(Yasuto Kamoshita、Higashibukuro、Yuhei Murata)、Seiya Kato(Yo Shitara、Masafumi Watanabe)

Edit:Yusuke Suzuki、Seiya Kato

FASHIONHANG OUT VOL.3

HANG OUT VOL.3 FASHION is Everything.

ヒップなあの人のゴルフファッション。

“形から入る”。なんだかいい大人だと少し恥ずかしい気がしなくもないけど、累計200万部以上発行される『人は見た目が9割』という書籍もあるように、目から入る情報はとても大切。紳士淑女のスポーツと言われるゴルフはまさにそれで、他に比べて大人のマナーは最重要項目のひとつ。だからといって、教科書通りのファッションじゃつまらない。ヒップなあの人のヒップなゴルフファッションが、ハングアウトの考えるゴルフスタイルの教科書です。

Chapter 04 | FASHION is Everythng.

Yo Shitara

設楽 洋

設楽 洋

「ビームス」代表取締役。東京都出身。自らをプロデューサーと位置付け、数々のヒットを飛ばす。ネイビーとホワイトのゴルフウェアに身を包んだ爽やかな笑顔がアイコニックで、ゴルフ歴はなんと50年以上。

Instagram @taracyan3

〈ビームス ゴルフ〉のトップス、ポロシャツ、パンツ、キャップ、〈ニューバランス〉のシューズ、〈モスコット〉のアイウェア、〈吉田カバン〉のオーダーバッグ、ホールインワン記念に製作したオリジナルシューズバッグ(すべて私物)

  • 紳士的で清潔感あふれるネイビーとホワイトの組み合わせ。

ゴルフはいつもネイビーとホワイトで。

「ゴルフをするときのウェアは基本的に全身〈ビームス ゴルフ〉の服。いま着ているアイテムのなかだと、特にこのストライプのデザインのトップスが一番のお気に入り」

そう笑顔で語ってくれた、だれもが知る日本有数のセレクトショップ「ビームス」の大黒柱である設楽さん。海をこよなく愛するがゆえにブルー系のゴルフウェアに袖を通してきて、いまではゴルフウェアのみならず所有するジャケットの色のほとんどがネイビーとホワイトなんだとか。ピッチの幅やストライプの太さにバリエーションがありながら、色に関しては一貫しているのが設楽さん流儀。

  • ゴルフをするときは決まって〈ビームス ゴルフ〉のウェアに身を包むそう。

この日のコーディネートは、ニット、インナーのポロシャツ、パンツ、キャップが〈ビームス ゴルフ〉で、もちろんそのすべてがネイビー×ホワイトの組み合わせ。設楽さんいわく「たまに気分で差し色でレッドとかを取り入れてみるけど、基本的にはこの2色でスタイリングすることが多いかな。意識しているとか、こだわりとかっていうわけじゃなくて、完全に好みだよ」とのこと。

そんな設楽さんがゴルフと出会ったのは、さかのぼることおよそ50年前。サッカー漬けの日々を送っていた10代は「ゴルフなんておじさんがやるスポーツでしょ」という具合に、まったく興味がなかったそう。それから時が経ち、会社の先輩に連れて行ってもらったのがきっかけでドライバーを握るように。当時のことを懐かしそうにこう振り返る。

「ぼくは割と運動神経がよかったし器用な方だったから、そのときからある程度できちゃったんだよね。だから、誰かにゴルフのコツを教えてもらったり、習うってことが1回もなかったかな。練習もほとんどした記憶がないくらい。最初から付き合い程度にはできてたし、なんとなくやっているうちに上達していって。1年くらいやった頃にはスコアも100を切ってたよ。それで、まんまとドツボにハマったんだよね」。

  • ネイビーとホワイトで統一されたコーディネートにアクセントを加えるのは、〈吉田カバン〉のオーダーバッグと完全オリジナルのシューズバッグ。設楽さん自らがデザインを考えたという、レッドの小物がよく映えている。

しかし、ゴルフの難しいところはまさにここから。練習という練習をしてこなかった設楽さんは基礎も何もない状態で、いわゆる自己流でやり続けていたところそこからスコアがまったく伸びなかったことを教えてくれた。「思い返してみると、一番上達したのは50代。そこから60代、70代とだんだん歳を重ねるごとにどんどん飛距離が落ちていって、いまは会社の若い衆とゴルフに行くと悲しいほどにオーバードライブされていって。だから、いかにアプローチとパットで拾っていくかっていう勝負だよ(笑)」。それでもゴルフの魅力に取り憑かれ、ライフスタイルの一部として自分なりにゴルフを嗜んでいる設楽さんは、とても輝いて見えた。

好きなゴルファーを尋ねると、イギリス出身のプロゴルファーであるローリー・マキロイの名前が返ってきた。もともとアメリカのカルチャーを偏愛することに加えて、持ち前の明るく優しいキャラクターからは想像できないほどのダイナミックなスイング、シンプルなゴルフファッションのなかに光るセンスに惹かれて、ついつい目を奪われてしまうそう。

型にハマらずに自分らしいスタイルを表現するのも、昨今のゴルフの楽しさのひとつになっているのかもしれない。

Higashibukuro

東ブクロ(さらば青春の光)

東ブクロ(さらば青春の光)

お笑い芸人。大阪府出身。〈さらば青春の光〉として活動。年間100ラウンドを超える、芸能界きってのゴルフ通として知られる。ベストスコア71、平均スコア80。YouTubeチャンネル『さらば青春の光 東ブクロのゴルフ学校〜芸能界No.1目指します〜』は登録者数15.7万人を誇る。

YouTubeチャンネル

〈マルボン ゴルフ〉のTシャツ、〈クラブハウス〉のパンツ、トラヴィス・スコット×ナイキ  エアジョーダン  1 Lowのスニーカー、〈ゴースト ゴルフ ギャング〉×〈フログ ゴルフ ギャング〉のジャケット、〈モンジー〉のゴルフバッグ ※すべて私物

  • ご覧のように“ゴルフウェア? 普段着?”とぱっと見でその境界線が見えないのが東ブクロさんらしさ。

ゴルフにだって普段着でいくのが東ブクロ流儀。

ベストスコア71を叩き出す芸能界きってのゴルフ通・東ブクロさん。最近はスケジュールがゴルフ関連で埋まるほど。ゴルフは日常の一部だ。

そしてそれはプレイ中のファッションにも影響を与えていて、“普段着でゴルフ”が定番になってきているのだそうだ。クローゼットには私服よりもゴルフウェアの物量が圧倒的に多いし、熱心に集めている〈ナイキ〉のシューズは現在30足ほどを所有している。そして愛車の〈アウディ〉に乗ってゴルフ場に行き、そのままプレイする。自分のスタイルで楽しむのが“らしさ”なのだ。

  • 〈ゴースト ゴルフ ギャング 〉と〈フログ ゴルフ ギャング〉」の別注品。日本地図をゴルフ場に見立てた刺繍が後ろ姿を優美に彩る

そもそもゴルフは究極の個人スポーツで、決して誰かとの闘いではなく自分自身との闘い。つまり、“冷静に自身を見つめる傍観者となること”がゴルフの勝敗を左右する大事な要素なのではないかと思う。東ブクロさんのスタンスは、まさにこれだろう。いつなんどきも、いい意味で”力が抜けている”というか、ガツガツ感がないのが魅力だ。そして、ゴルフをはじめたきっかけも…。

19歳の頃に大阪の自宅近くの練習場でアルバイトをしたことがきっかけで、もともとゴルフに興味もなかったし、もちろん未経験。社内コンペのために渋々練習をしていたのだそう。レッスンプロもいたので、いま思えばよい環境だった、と振り返るが、いまではそのゴルフが“生きがい”に。ゴルフができなくなったらお笑いの仕事を辞めるくらいの覚悟だという。

  • ちなみにホームコースは千葉県にある「東京クラシッククラブ」。都内から車で1時間くらいでアクセスもいいし、高級カントリークラブだけあって壮大な自然のなかでプレイできて最高に気持ちいい。

登録者数15.7万人を誇るYouTubeチャンネル『さらば青春の光 東ブクロのゴルフ学校〜芸能界No.1目指します〜』では、丸山茂樹さんや渡邉 康さんなどの名ゴルファーや数々のゴルフ好きの芸能人たちと一緒にラウンドしているが、ここでも天性の“ひとたらし“能力を発揮している。「ガチファンの女性とラウンドをまわる」という企画でももちろんのこと。ゲストとの絶妙な距離感の取り方や会話の進め方など、すべてが自然で押し付けがましくないし、嫌らしさがない。

いまは「パチンコで勝つよりバーディを取れた方がうれしい」と語る東ブクロさんにズバリ、ゴルフの魅力を聞いた。「朝も早いし、コースをまわるとまぁまぁ時間もかかるし、練習してもスコアはなかなか上がらない。その“難しすぎるところ”が魅力。でも、いくら調子が悪くてもまたすぐやりたくなってしまう魔力があるんです」

 天性のコミュ力と内観力を武器に、目指せ芸能界No.1! 目指せマスターズ!

Yasuto Kamoshita

鴨志田 康人

鴨志田 康人

ユナイテッドアローズ クリエイティブ・アドバイザー。ゴルフ歴はなんと40年。ベストスコアは76。ホームコースは、太平洋クラブ、ブリック&ウッドクラブ、東千葉CC.。行ってみたいのはオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブとペブルビーチゴルフ
リンクスブ。

Instagra @kamoshita

〈ユナイテッドアローズ〉のモックネックカットソー ¥15,950 (ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 Tel.03-5772-5501)、〈エムエイチエル〉のニットベスト、〈セラードアー〉のパンツ、〈ラムダ〉のシューズ、〈ジョーンズ〉のキャディバッグ(すべて私物)

  • 着用したパンツはイタリアのパンツブランド〈セラードアー〉のもの。細身のパンツにも飽きてきたので、最近はボリュームを持たせたプリーツ入りのパンツを愛用。
  • 肩幅が広めのベストは、ボリュームのあるパンツとの相性がいい。決して派手ではないけれどいまのファッションをさりげなく取り入れている。気分は90年代のタイガー・ウッズ。

全米メジャー選手に倣った“ワントーン”が定番。

 「ぼくら世代のヒーローといえばタイガー・ウッズ。パフォーマンスを見て“心が揺さぶられる”感覚を体感させてくれた存在です。彼のスイングはいうまでもなく世界一美しいし、勝ち続けるメンタリティもすごい。そして、ゴルフファッションにおいても歴史を大きく変えた人物だと思う」

鴨志田さんがゴルフをはじめた頃は、アーガイルニットや〈バラクータ〉のアウターでゴルフをするのがスタンダードだった。その時代のファッショントレンドをいつでも取り入れられるのもゴルフウェアの楽しさ。いまのゴルフウェアは細身一辺倒だけど、その点についてちょっとマンネリ化していると感じるそう。ボリューム感のあるいまどきのファッショントレンドをゴルフにも取り入れて、ややルーズフィットのニットやボトムスを合わせるのがまた新鮮。だから、若い頃のタイガーのスタイルはまさにお手本といえる。

  • ゴルフバッグはクラシックなフォルムとシックなカラーリングがスタイルになじむ〈ジョーンズ〉。レザー製のヘッドカバーは耐久性が高く、深い色合いに変化していく過程も楽しめる。〈ユナイテッドアローズ ゴルフ〉のキャップ (¥5,500)はつば部分にマグネットを備え、マーカーを付けられる便利な仕様です。(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 Tel.03-5772-5501)

スタイルの基本はワントーンで、世界の男子トップゴルファーが集う「PGAツアー」に出場する選手たちに倣って白、ネイビー、グレーなどのベーシックカラーでまとめるのがポリシー。デザイン性をできるだけ抑えて、とにかくシンプルに着こなす。“何も足さず、何も引かず”、装飾や柄をおさえた繊細なデザインを選ぶのが鴨志田流。派手な色を使わずとも、サラッとシンプルに着こなすだけで存在感ある佇まいを実現している。

ゴルフデビューを果たしたのは、およそ40年前。トレードマークの金髪により“ゴールデン・ベア” と称され、日本では“ゴルフの帝王”と呼ばれたジャック・ニクラスが現役で活躍していた頃にまでさかのぼる。昭和のゴルフブームの頂点から、ゴルフ離れが叫ばれた時代を経て近年のブーム再燃とその変化は目まぐるしいが、その本質は変わらない。

  • 鴨志田さんも狙っているという新作のチルデンニットは、クラックなビジュアルと現代の機能性をセットで楽しめる1着。〈ユナイテッドアローズ ゴルフ〉のチルデンニット 各 ¥28,600(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 Tel.03-5772-5501)

「ゴルフの醍醐味は自然のなかでプレイをする気持ちよさと、己と向き合った先にある勝ち負けのおもしろさ」

2021年に〈ユナイテッドアローズ ゴルフ〉が立ち上がったことをきっかけに、社内では若手を中心としたゴルファーが増加。鴨志田さん自身は月3回ほどの頻度で社内のスタッフやアパレル関係の方々とラウンドしているそうだ。

“見る”ゴルフにも熱心で、マスターズや全米オープンなどゴルフツアーも必ずチェックし、トッププロのフォームの研究にも余念がない。注目の選手はアイアンショットの名手と名高いコリン・モリカワ。正確で再現性の高いスイングを参考にしているのだとか。業界きっての洒落者は、趣味人としても一流だった。

Masafumi Watanabe

渡辺 真史

渡辺 真史

〈ベドウィン & ザ ハートブレーカーズ〉ディレクター。これまでに数々のファッションブランドに携わり、手腕を振るってきた。3、4年前にはじめたゴルフでもその持ち前のセンスでスコアを伸ばしていき、スポーツを心から楽しむ様子がファッションにもあらわれている。

Instagram @bedwinner

ヴィンテージの〈ペンドルトン〉のコート、「ティンバーランド +81 3」のシャツ、〈ベドウィン & ザ ハートブレーカーズ〉×〈アンタイ カントリー クラブ〉のパンツ、〈クラークス オジリナルズ〉のシューズ、〈ベドウィン & ザ ハートブレーカーズ〉のソックス、ヴィンテージの〈ポロ
ラルフ ローレン〉のスカーフ、〈カルティエ〉のリング(すべて私物)

  • ファッションもゴルフも、好きなことを自分らしく楽しんでいる渡辺さん。着こなしにもオリジナリティが感じられる。

ヴィンテージも現行も自由に粋に合わせて。

肩肘張らないゴルフファッションで登場してくれたのは、コロナ禍をきっかけにゴルフをはじめたという渡辺真史さん。時代に左右されないオーセンティックなアイテムを数多く展開する日本発のファッションブランド〈ベドウィン & ザ ハートブレーカーズ〉を手がけ、ファッションの枠を超えたさまざまなジャンルとのコラボレーションは、リリースされるたびに大きな話題を呼んでいる。

常にシーンの最前線を走り続けるそんな渡辺さんはこの日、あえてゴルフブランドから展開されているアイテムではなく、ヴィンテージの〈ペンドルトン〉のコートや〈ティンバーランド〉の日本限定コレクション「Timberland +81 3」のシャツ、〈クラークス オジリナルズ〉の「チャッカブーツ」などをコーディネート。

  • アメカジブランドをミックスしたスタイルは、ゴルフ場のみならずあらゆるシチュエーションにフィットする。

「好きなゴルファーや参考にしているゴルファーを聞かれることがあるけど、とくにいないんですよね。なるべく自分らしいスタイルというか、そのとき着たいと思ったものを着て、自由なファッションでゴルフを楽しむようにしています」

いわゆる老舗のアメカジブランドを取り入れたコーディネートはゴルフ場というロケーションにもすんなりと馴染み、ゴルフが終わったあとはそのまま街に繰り出せるようなスタイルからは、型にはまらず自由にゴルフを楽しんでいる様子がうかがえる。

なかでも、ゴルフをモチーフとした気品漂うヴィンテージの〈ポロ ラルフ ローレン〉のシルクスカーフは、使い勝手がよくコーディネート全体にアクセントをもたらしてくれるからとくにお気に入りなんだとか。

  • 〈ベドウィン & ザ ハートブレーカーズ〉と〈アンタイ カントリー クラブ〉 のコラボレーションパンツ。計算された美しいシルエットをダブルで仕上げた珠玉の1本は、ゴルフをするのにも最適だ。

ちなみに、穿いているパンツは自身のブランド〈ベドウィン & ザ ハートブレーカーズ〉と東京から新たなゴルフカルチャーを発信している〈アンタイ カントリー クラブ〉がともにつくった逸品。クラシックな雰囲気を醸し出すグレンチェックを採用し、〈アンタイ カントリー クラブ〉のアイコニックなロゴを配置することでファッションとゴルフの垣根を超えたコラボレーションを象徴する仕上がりとなっている。

紳士のスポーツと呼ばれるゴルフのルールやマナーを重んじながらも、着たい服を着て気ままにラウンドをまわる渡辺さんの粋なゴルフファッションは、なんだかとても魅力的に見える。

Yuhei Murata

村田 裕平

村田 裕平

〈ワコマリア〉プレス。ゴルフ歴9年、ベストスコアは108。行ってみたいゴルフ場は自然のうねりを効果的に利用した丘陵コースがウリの「神奈川カントリークラブ」。ゴルフ以外にも、最近納車したばかりのバイクに釣りやDJなど大人の遊びを嗜む。

Instagra @yuhei_murata

〈ワコマリア〉のポロシャツ ¥31,900、〈ワコマリア × ディッキーズ〉のパンツ  ¥27,500、〈ワコマリア × ニューエラ〉のキャップ  ¥9,900、〈ワコマリア × ネイティブサンズ〉のサングラス  ¥45,100、〈アンド ザ カップ〉のシューズ ¥34,100(すべてパラダイス トウキョウ Tel.03-5708-5277)

  • 長身の村田さんが着ると、よりスタイリッシュな印象に。スポーティさとクラシックさを絶妙な塩梅でミックスしています。

ドレスコードは男気あふれるオールブラックで。

何度も言うように、ゴルフは「紳士のスポーツ」。ラウンドする際には襟付きのトップスにパンツルック、ゴルフシューズというドレスコードが存在し、礼節をわきまえマナーを重んじるスポーツだ。ただ、コロナ禍以降ゴルフのプレイスタイルにも多様化が進み、ドレスコードに寛容なゴルフ場も増えていて、村田裕平さんもそんな自由なスタイルでプレイを楽しんでいる、“新世代ゴルファー”ともいえるひとり。

「(コースへ出る時のファッションは)ポロシャツ、パンツ、ゴルフバッグ、ゴルフシューズはすべて〈ナイキ〉で統一。日本未発売のUSモデルしか着用しません」

そんなブランドセレクトから徹底したこだわりが窺え、基本スタイルはオールブラック一択。ルードな〈ワコマリア〉のブランドイメージにも黒があるイメージなので、そんなリンクからも村田さんらしさを感じずにはいられません。

  • 〈ワコマリア〉が〈ディッキーズ〉に別注したワークパンツはゆとりあるシルエットで動きやすく、プレイ中もストレスなし。普段着の延長で気負わず穿ける。
  • 〈ワコマリア〉のオリジナルパターンで製作したパイソン柄をジャガード編みで全面に表現したニットポロ。粗めの編み地で立体感ある仕上がりに。

今回は写真のようなパイソン柄のニットポロに〈ワコマリア〉×〈ディッキーズ〉のパンツを合わせ、コースへ出る時より少し崩したスタイルを披露。トップスはニットジャガード素材で肌触りがよく、保温性もあるので少し肌寒い秋口のプレイにはぴったり。柄を入れたり、〈ワコマリア〉のキャップをかぶってハズしたりと、気分に合わせて遊びを加えているそう。また、ゴルフクラブやボールなどのギアは〈テーラーメイドゴルフ〉をご指名。すべてのセレクトに抜かりがない。

そんな村田さんがゴルフをはじめたのは大阪に住んでいた23歳の頃。きっかけは先輩に誘われたからで、隣の兵庫県は日本で初めてゴルフ場が開設された&関西一ゴルフ場が多い県としても有名。そんな恵まれた環境もひとつの要因なのか、名門コースで頻繁にラウンドしていたのだそう。

それから数年経ち東京に来てからしばらくは休んでいたが、草野球仲間が偶然ゴルフ好きだったことでプレイを再開。ここ2年ほどはコースには出ていないが、技術を上げるべくひとりで打ちっぱなしに通っているのだとか。そんな村田さんにゴルフの醍醐味を聞くと、「広大なフィールドのなかで吸うタバコがやっぱりいちばんおいしい(笑)。ぼくはラウンド中に酒は飲まない派だけど、酒好きの人は最高なんじゃないかな」。最近は全国的にTシャツ、デニムOK、タトゥーOKというところも少しづつ増えていて、そういった点からも時代の変化を感じるところs。なかには愛犬同伴プレイができるコースもあるのだというから驚きだ。

  • 山岳地帯の歩行靴がルーツのチロリアンシューズに着想を得て、ビブラムソールを採用したゴルフシューズは、親交の深い平本ジョニーさんが手がけたもの。

 「もうすぐゴルフをはじめて9年ほどになりますが、ベストスコアは108。肝心の技術はまだまだです(笑)」

一般的にスコアが100を切ると中級者といわれることが多いが、その道はなかなか厳しい。村田さんは小中学生時代、熱心に野球に打ち込んでいたのもあって体を動かすことが好きだし、練習も苦にならないタイプなので、マイペースにレベルアップを企んでいる。

「他のスポーツとは違ってゴルフは究極の個人スポーツ。敵に対処するための戦略はなく、だれかがプレイを阻んだりすることもない。つまり相手は自分だけ。ひたすら自分自身との闘いだからこそ燃えるんです。野球経験者なので、まぁまぁ飛距離は出るんですが真っ直ぐ飛ばないのが悩みどころ(笑)。あとは技術とセンスをどれだけ磨くかですね!」

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